INVERSUSにおける「認知」「判断」「操作」

はじめに

　INVERSUSで決着がつく要因は概ね敵の弾の被弾です．なぜ被弾するのか？その理由について「認知」「判断」「操作」という観点から考えます．車の運転みたいですね．

認知

　「認知」とはフィールド上の情報（自分・敵の残弾数，塗り状況，ループを考慮した自分と敵の位置関係等）を正確に認識することとします．「被弾するまで敵の弾に気づかなかった！」とか「パリィしようと思ったら2発仕込まれてた！」とかは「認知」の能力が不足していることによって生じる敗北です．

　初心者が負けるときはこの「認知」不足が原因であることが多い気がします．特にこのゲーム特有の「ループ」という仕様に慣れていないせいです．この「認知」の能力ついては色んなマップで対戦をして経験値を積むことで向上します．というかそれ以外にないです．

判断

　「認知」という能力が一定のレベルに達してやっと「判断」というレベルで対戦が行われます．「判断」というのは試合中にどう立ち回るかという話です．「塗りで制圧されてなすすべもなく負けた」とか「弾がないのに袋小路に入ってしまい残弾数の暴力でやられた」というものは「判断」の能力の能力が不足していることによって生じる敗北です．私が前に書いた「INVERSUSの対戦の指南書」で示した内容はこの部分に位置するのでそれを読んだり，自分より上手いプレイヤーの真似をするなり，私に対戦を申し込むなりすることで「判断」の能力の向上が図れます．

操作

　「認知」と「判断」の能力が備わっていても自分の思い通りに「操作」できなれけば意味がありません．「アイテム位置塗ろうとしたら1マスずれた」とか「チャージショット撃とうと思ったのに溜まりきる前に撃っちゃった」というミスは直接敗北につながるわけではありませんが，「相手のチャージショットをパリィしようとしたが2発被弾してしまった」とか「弾を避けようと思ったら壁にひっかかって避けられなかった」というのはイコール負けなので気を付けましょう．これについてはアーケードモードをひらすらやっていれば多少の向上は見込めると思います．

botについて

 　☆5bot強いですよね．ステージによっては負け越すこともあります．botが強いのは「認知」と「操作」の能力が著しく高いためです．botはゼロ距離の赤弾も弾を見てから普通にパリィしてきます．人間がこれを実現しようとするなら予測撃ちするしか方法はありません．しかし多くのステージで私がbotに勝てるのは，botは「判断」の能力が低いせいです．これはbotの動きが私の指南書の内容に沿ったものでないことからも想像できます．botの立ち回りを参考にしちゃダメですよ．

まとめ

• 勝負は「認知」「判断」「操作」で決まる
• 「認知」は対戦の経験値を積め
• 「判断」は指南書を読め
• 「操作」はアーケードやれ
• botの立ち回りを参考にするな

余談

　人間同士の対戦ではレベルが上がると「判断」の次元で戦っているのに対して，botとの対戦では「認知」「操作」の次元で頓死しない立ち回りを要求されます．INVERSUSの面白いところはシンプルながらも刻々と変わる試合状況から無限に考えうる様々な手から良さような一手を瞬時に見つけるというところ，或いは相手の動きからその意図を汲み取って自分の動きでそれに応えるという「盤上での会話」というところにあると思います．それはもちろん「判断」というレベルでの対戦であり，botとの対戦ではそれは満たされません．やっぱり人間との対戦が一番面白いのだ．

　実は私が専攻したい研究の分野がまさにこの辺で，ただただ勝負に強いAIじゃなくて，人間とゲームの盤上で知的な会話をするような戦って楽しいAIみたいなのを研究したいなあと思ってます．